—ピンク先生の経験上、今回の平均値結果をどのように思われますか?
「オンナの恋は上書き保存」とはよく言ったもので、私自身について言えば、今目の前にあるペニス以外の記憶がありません。
そんな風ですから、男性がペニスのサイズにこだわることを常々不思議に思っています。
それって、女性が膣のサイズを気にしているようなものでは?
膣は感じれば感じるほど吸い付いたり、大きく膨らむことで精子を受け入れようとするメカニズムが働いたりと、いろいろなパフォーマンスを見せてくれるので、単純に膣のサイズは○センチがいいとか、締まりがよければいいというものではないと思います。
男性器も同じようにサイズが同じでも膨張率、弾力感、持久力、などで全く別物のように感じることがあります。
そもそも男性の中にはデカマラ信仰があるようですが、多くの女性たちは「大きなペニスは迷惑」と言っています。
開発された女性でないと、大きいペニスは痛いだけ。恐怖の存在になることも。
彼のペニスが大きすぎてセックスが嫌だという人も。
中には大きすぎて喜んでいる女性もいますし、大きいのが悩みの男性も見てきましたから、「大きなペニスは悪だ!」と言うつもりはもちろんありません。
ただ、サイズにこだわる必要がないと思っています。
なので、数字を見ても、そうなんだ~と言う他に感想はありません。
「日本人女性の足の親指の長さが5cm」って言われて、そうなんだ。どっからどこまでをどうやって計ったのかな?って感じるような心境です。
あと、現代っ子はペニスの長さも長くなったと聞きます。
それは、女性の骨盤が小さくなったことに合わせて、細長いペニスがマッチするようになったということではないのでしょうか。
これはあくまでも私の推測ですが。

—男性の精子が減少していると言われていますが、どのように思われますか?
精子が減ったことには、それなりの意味があると思っています。
実はDNAに太古から組み込まれていて、増えすぎた人類の数を減らすためかもしれませんし、医療の技術が上がって死産が減ったためそんなに数を作らなくてよくなったという省エネ目的とも考えられます。
また、快楽だけを求めるセックスを行う人が増えたため、男性のカラダは作る精子の量を減らすことで、製造時の体力の消耗を防いで子作りのないセックスに対応する為なんじゃないかとも考えたことがあります。快楽的な方向へ適応するように、カラダがセルフカスタマイズしているということです。
そう考えると、精子が減ったことを問題視する必要はなく、「子孫を絶対残さないといけない!」という考えを捨てて、臨機応変に生きる時代が来ているのだと感じます。

—他の人はあまり知らない、 ピンク先生 だけの”男性器トリビア”や、”男性器豆知識”を教えて下さい。
EDも草食男子も、女性次第でケアできる。
あるED男性の話ですが、
「今日は抱き合って眠るだけにしましょう」と言う女性と抱き合って寝ていたら「私に何をされたいか想像して」と言われる。
するとEDだったはずがむくむくと。それでもセックスを禁じられ「今度は私に何をしたいか想像して」と言われる。 そういった誘導で、EDがすっかり完治したそうです。
また、ある草食男子の話では、
「性欲もセックス欲もなかった」Bくん。それまでは「なんで私を抱かないの?」というセリフがプレッシャーだった。
結婚や交際などを期待しないで、ただ純粋にセックスがしたいという女性にあったとき、勃起しまくりになったそうです。
こういった話をいくつも聞くと、男性器ってデリケートで愛おしいなって思います。

—未来のTENGAはどのような製品になっていると思いますか?
私にとってのTENGAは、ふたりのセックスがより楽しくなれるサポートアイテムみたいな位置づけかな。
女性たちは「TENGAに負けそう」と言い、男性は「バイブに負けたくない」と言うけど、グッズと生身の人間は全く別ものだというアプローチが欲しいですね。
人肌ってやっぱり、モノには再現できないもの。
男性のマスターベーションだけでなく、カップル間のコミュニケーションツールとしてのTENGAを期待しています。

—ピンク先生 がよりよい性生活を送るために心がけていることや、アドバイスがあれば是非お聞かせください。
素直に生きること。
女性だから受身だ、男性は女性をイカせるべきだ、などという、世間が決めた男女像にとらわれないこと。
ヤりたいときは誘う、男性をイカせるのを楽しむ、彼がイカなくても受け入れ、自分がイケないときは自分で努力する。
相手に過剰な期待をしない、ともいえますね。
やりたいことは話し合い、相手の行動が理解できないときは素直になんでも聞くようにしています。

<ピンク先生>
ロマンスライター。
女性誌のセックス特集やセックス系の書籍を企画・制作。著書『夜のマナーブック~誰も教えてくれなかったベッドのお作法~』(祥伝社)、共著・企画に『Girl’s Side Dictionary』(池田書店)、『ちつ☆トレ』(著:荻原かおる/マガジンハウス)、『ずぼらちゃんのSEXバイブル』(著:松村圭子/ソフトバンク クリエイティブ)など多数。ラブグッズのプロデュ―スも行っている。携帯サイト『教えて!ピンク先生』(SoftBank/au公式)やセックスセラピスト・水瀬ナンナさんとの共同主宰『セクシャルセンスアップヒーリング会』などで、女性たちの性の悩みに日々耳を傾けている。

■ピンク先生プロデュース『オルガレシピ』 
http://www.lovely-peacock.com/olgarecipe.html

■がんばらないセックス~週1愛され続ける女の秘密~
http://dacapo.magazine.co.jp/books/all/?gosu=2394

■夜のマナーブック~誰も教えてくれなかったベッドのお作法~
http://www.shodensha.co.jp/yorunomanner/