TENGA VOICE

ニルギリス

#53

岩田アッチュ・稲寺佑紀 ニルギリス

TENGAはエロにセンスがあるのがすごく画期的だと思います。

今回のTENGA VOICEは、8月6日発売のラスト・アルバム『チュクリ』、そしてツアーをもってメンバー全員脱退を発表した、ニルギリスの岩田アッチュさんと稲寺佑紀さんが登場。音楽活動のきっかけから、ちょっぴりセクシーな女子トークまで、最後に新境地を開拓!?

音楽を始めるきっかけは?

岩田アッチュ(以下岩田)「私は物心ついた頃から音楽しかやっていないですね。3歳位の時に、音楽教室の窓にへばりついて『習わせて!』と親に泣きついてからずっと音楽をやっているので、音楽をしようと思ったきっかけは物心付く前からです。3歳から音楽一筋です。」
稲寺佑紀(以下稲寺)「きっかけは中学校のときに、吹奏楽部でドラムと出会ったことですね。でも1年生の時は打楽器しかやらせてもらえなかったんです。ドラムをやりたいなと思いながらも1年間ずっとタンバリンを叩いていました。中学2年生からはドラムだけをひたすらやってきて、ニルギリスに入ってから色々やってという感じですね。」

『LOVE STICK(ラブ・ステッキ)』という曲のタイトルは『男性のシンボル』」という意味と聞きましたが・・・この曲の狙いは?

岩田「ニルギリスが11年間の活動を経てメンバー全員が脱退するんですが、そのラストアルバムをどういう曲でみんなに楽しんでもらおうかと考えた時に、最近は特にダンスミュージック寄りでしたし、最後までみんなに明るく楽しく聞いて欲しいなという想いから生まれた曲です。そして万国共通で、罪のない、みんなが興味のあるものって何だろうと考えた時に『男性のシンボル』がピッタリなんじゃないかと。最後にこういうカタチでみんなをビックリさせられたら面白いかなって。歌詞の中で、最初から最後まで完全にアレについて歌ってるんですけど、聞き方によって歌詞の『彼』が『男性のシンボル』だったり『大好きな彼』だったり、どっちでも取れるように書いたつもりです。今回、歌詞を共作している女の子(CHIE MORISHITA)とは大学の時からずっと友達で、恋愛に関して百戦錬磨の彼女とは、会えば恋愛の話しだとか、彼氏のアレの話しだとかをすることが多かったんですよ。歌詞を彼女に手伝ってもらおうと思いついた時に、『男性のシンボル』について女子2人で歌うコンセプトって面白いんじゃないか、と思ったのが『LOVE STICK』に辿り着いたキッカケです。そこから男性のシンボルが一体なにに見えるか考えて、ロケットとかバナナとか色々考えたけど、最終的には魔法をかけるステッキという所に落ち着きました。男性のシンボル=愛すべきラブ・ステッキ、ですね。」

すごくハッピーで、女子目線の可愛らしい曲ですよね。

岩田「エロって一番センスが問われると思うんですよ。みんなが興味のあることだから盛り上がるけど、一番気を使って話すべきことだし、オシャレに言う方がエロって輝くと思うんですよね。だから今回の歌詞も可愛い仕立てにしているし、エロをテーマに曲を書くのであれば、なるべくセンス良くまとめたいなと思っていました。」

曲作りからライブまで、音楽活動の中で『気持ちいい』という瞬間を教えてください。

岩田「あるミュージシャンがライブのMCで『セックスより気持ちいいー!!』って言ってたんですよ。音楽をやっている時って、それに近い快感があると思いますね。」
稲寺「ライブは特にわかりやすいよね。」
岩田「曲を作るのはハッキリ言ってオナニーみたいなものなので、日々オナニーしているみたいな感じですよね(笑)。」

ライブと曲作り、また違った気持ちよさがあるのでは?

稲寺「1人でやるのと、2人でやるのとは違うもんね。曲を作るのはオナニー的な気持ちよさで、ライブをするのはセックス的な気持ちよさみたいな(笑)。とある大物のDJの方がおっしゃっていたんですが、DJの曲のつなぎ方やミックスの仕方で、大体その人がどういうセックスをするか分かると・・・。『あの人はちょっと独りよがりタイプだ』とか、本当に上手いDJ程そういうのが出てくるらしいですよ。」
岩田「それはあるね。最初は前戯みたいな感じで、相手をゆっくり楽しませていき、最終的にお互い気持ちよくなれるところまで達するというのはセックスと同じ。DJで色気のあるプレイができるかとか、人を酔わせるくらい虜にできるかどうかって、その人のセックスとも関係あるんじゃないかな。」

そういう目線でDJを見るとまた面白そうですね。お二人がTENGAを知ったきっかけは?

岩田「ニルギリスの制作スタッフのひとりが、TENGAが出来た時からスゴいファンだったんですよ。彼の周りの人たちが『テンガ、テンガ!』って騒いでて、『テンガってなんだ?』って思ったのがきっかけです。」
稲寺「私は、MOGRA(秋葉原のDJバー・モグラ)で開催されていた座談会で知りました。当時は座談会ブームだったんですけど、その時にTENGA座談会というTENGAを好きな人達だけが集ってTENGAの良さを自主的に語るというイベントがあって・・・。TENGA好きな人が自分で買ってきたTENGAを『コレがイチオシ』『これがオススメ』って紹介し合うんです。その座談会はUstream中継されていて、自分の知り合いが出演されていたので観ていたら、『これから来てよ、一緒に語ろうぜ』と言われて『TENGAってなんだよ』みたいな話をしたのが最初に知ったきっかけですね。」
岩田「そういえば、2年ぐらい前に2人でカフェに居た時に、ちょうど近くにTENGAのショップがあったんですよ。窓のところにTENGAの赤と銀のシマシマが出ていて、それだけでTENGAってわかるってスゴイって、2人で話したよね。」
稲寺「この銀色と赤のコントラストはウルトラマン以外で言うとTENGAしかないっていう話もしていて、ウルトラマンのカラーリングも銀色と赤だけど、シマシマになった途端にTENGAになるっていうのはスゴイですね。どういう商売戦略なんだろうとか、デザインのこととか気になる部分が多いです。」
岩田「このシマシマも、1ミリでも2ミリでも違ったらダメで、TENGAって思わないんだろうね。素晴らしいデザイン性です。TENGAはエロにセンスがあるのがすごく画期的だと思います。昔もカップラーメンみたいなやつとかあったけど、あれってどちらかと言うと恥ずかしい物じゃないですか。でも、TENGAってファッショナブルな感じがするのが、スゴいですよね。」
稲寺「あと男の子から、こんな風にすると気持ちいいってオナニーの話を聞くことはあるけど、男の子の話に比べると女の子の話っていうものはあんまり公にはならないままなんだなって思います。」
岩田「irohaみたいな洒落たものなんてなかったもんね。irohaが出たタイミングで、ネットでirohaのサイトを見たんですよ。でも、アダルトグッズなのかどうかも分からなくて、『お菓子か!?』と思いました(笑)」

irohaを手にとってみた印象は?

岩田「桜餅みたいですよね。見た目も可愛いくて部屋に置いてあっても何か全然分からないし、机の上にあったらパソコンのマウスっぽいよね!」
稲寺「『彼女の家に行って、マウスだと思ったらirohaだった!のだが』というスレが立ちそうだよね(笑)あと、感触と振動の仕方と、材質がどれも品質が高いって印象ですね。」

性的な快感に限定せず、自分で自分をいたわる、心地良くすることが『セルフプレジャー』という言葉の定義だと考えているのですが、お二人のそんな瞬間を教えてください。

岩田「音楽を作っている時が一番気持ち良いんですけど、それ以外だとゲームをしている時が気持ち良いですね。一日の最後にベッドに入ってケータイでゲームをする、その瞬間が気持ち良いです。あと、ヘッドマッサージとかかな。音楽・セックス。マッサージの順に気持ち良い・・・同じ位かな(笑)」
稲寺「私は釣りをしている時ですね。釣りの為にお弁当を作ったり色々用意をして、前の晩から出かけるんです。日が昇る前から釣れるポイントを探して、朝の8時位にやっと魚が起きだして釣れた瞬間が一番気持ち良いですね。それまで釣れないし、暗いし、しんどいし、フラストレーションが溜まっているんですよ。でも釣れた瞬間に全てが浄化された感じがするんです。『はぁ〜、ちょー気持ちいい』って、我慢して、我慢して、ご褒美もらうみたいな感じ。たまに釣りに行って、魚が釣れた瞬間に日々の嫌な事が全て消えていきますね。」

アダルトグッズに関するエピソードはありますか?

岩田「昔、友達に3000円貸してって頼まれたことがあったんですね。その日に宅急便が届くからお金を払わないといけないけど、銀行からお金を下ろせないと言うので貸したんですけど、『何が届くの?』って聞いたら、『バター犬っていうアダルトグッズを買っちゃった♪』ていう話で(笑)」
稲寺「どうしてもその日使いたかったんだね(笑)私は、昔映画の美術を手伝う機会があったんですけど、そこがアダルトビデオの美術も担当していたんですよ。それで、誰かのチン拓から型を取って、バイブを模したものにするっていう工程にずっと付き合わされた思い出があります。最終的に量産されて、みんなに一本ずつ記念に配られました(笑)好きな人のだったら良いけど、好きでもない人のは貰っても困りましたね・・・。」
岩田「彼氏が新しくできた時に困るよね。前の彼氏のチン拓バイブとか思われたくないし、まず捨てるよね!」
稲寺「捨てたかったけど、なかなか捨てるのも難しいじゃん・・・。」

まだお家にあるんですか!?

稲寺「まだ探せばあるかもしれない・・・。」
岩田「今すぐ捨てた方がいいよ!」
稲寺「多分、前に引っ越したタイミングで捨てたと思うんですけどね。どんなに自分が切ない状況になっても、それだけは使わなかったですからね!」
岩田「何そのオチ!!」

8月6日リリースのラスト・アルバムそしてツアーをもってメンバー全員脱退とのことですが、ラスト・アルバムに込めた思いをお教え下さい。

稲寺「今までニルギリスと誰かでやってきた音楽もあれば、ニルギリスだけで作った音楽もあったけど、今回のアルバムはすべての曲が誰かとコラボレーションしたアルバムになっています。それぞれのメンバーが関わった人達とで、現状最高のものが出来たと思っています。昔のシングル・コレクションも入っているので、昔のものは昔のものとして、今のものは今のものとして楽しめる2枚組になっています。じっくり何度も聞いて、長く楽しんでもらえるものになったかなと思っています。」
岩田「メジャー・デビューしてから11年間色んな音楽を作らせて頂いて、2年前くらいから脱退を決めてアルバム制作を進めてきました。シングルカットや、タイアップはテーマが決まっているので制約がある場合もありますが、今回は最後だから自由に色々なテーマで曲を書かせて頂きました。『LOVE STICK』もそうだし、DIYをすごく頑張っている女の子の曲だったり、コロッケを作っている曲だったり、沢山の人に会って感じたこと、書きたいと思ったものを書いたという感じですね。それから、みんなに感謝の気持ちというのがすごくありまして、ファンの皆様やスタッフ達のことを考えながら曲を作りました。」

最後に、メッセージをお願い致します。

岩田「ラスト・アルバム発売のタイミングで、この『LOVE STICK』を歌いに全国に行きます。ぜひ皆さんに『バ・ナ・ナ(BOY NO NO)』って叫んで欲しいなと思います!」
稲寺「TENGAのサイトを通してニルギリスを知った皆さんと、全国でお会いできるのを楽しみにしております。ファンの方だけでなく、TENGAのサイトでニルギリスを知った人も、是非ライブに遊びに来て欲しいと思います。まずは、PVを見て頂けると嬉しいです!」

 

 

<最新アルバム>

 

”新作コラボレーションアルバム”と”シングル・コレクション”の2枚組みプレミアムアルバム!
【新作コラボレーションアルバム】
昨今、秋葉原MOGRAや全国のクラブでDJ活動を精力的に実施しており、拠点をクラブへと移している中、従来の柔らかいELECTROからEDMサウンドを取り入れることにより、エッジー&ハイセンスな新たなサウンドを実現。今作ではその奇跡を辿るべく多くの新規新鋭アーティスト陣をプロデューサーに迎え、ニルギリスの新境地を更に表現している。
【シングル・コレクションアルバム】
デビューしてからのシングルをまとめたシングル・コレクションをリリース!
ニルギリスのすべてが詰まった事実上のベストアルバムとなっており、旧来のユーザーにはたまらない。アニメタイアップでバンドに興味を持ちつつも未だ他オリジナル音源に手を出したことのない20代前半〜30代のクラブユーザーにも注目の作品となっている。

 

『チュクリ』
ビクターエンタテインメント

ニルギリス

ニルギリス ニルギリス

岩田アッチュ・稲寺 佑紀・栗原稔の3人で構成されるエレクトロポップユニット。TVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』、『D.Gray-man』、『鉄腕バーディーDECODE:02』、『デッドマン・ワンダーランド』などのテーマ曲を手掛け、「sakura」や「Shiny Shiny」などヒット曲を飛ばしてきた。
5年ぶりとなる新作アルバム 『チュクリ』リリースそしてツアーをもってメンバーがバンドから全員脱退することが発表されている。

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