TENGA VOICE

si oux(スー)

#50

si oux モデル/デザイナー

海外からきたアーティストがTENGAをお土産にたくさん購入して国に帰って・・・

長身と赤い髪をトレードマークに、稀有なスタイルと存在感で国内外のクリエーターを惹き付けるsi oux(スー)さん。IT系ベンチャー企業に勤務する傍らモデルやDJとして活動し、2011年にスタートしたブランド「VIVE VAGINA (ヴァイブヴァギーナ)」ではデザイナーを務める彼女。既存の価値観にとらわれずマルチに活躍するファッションアイコンの語るTENGAとは?

DJ、モデル、デザイナー、会社員と様々な顔をもつsi ouxさんですが、そのように同時に多方向で活動するきっかけはなんですか?

「元々会社勤めをしていたのですが、機会があってモデル活動も同時に始めることになったんです。その後、大阪のイベントでDJをやってみないかと誘われてから、クラブでプレイをするようになりました。そうしたら少しずつ他のクラブやイベントからも声が掛かるようになり、現在はモデルをやりながらDJの仕事もデザイナー業も、会社員としての生活も並行して続けています。色々と詰め込んでいるので忙しくはあるんですが、自分の中では全てが良い具合にリンクしている感じですね。他で思いついたアイデアを違う方向で活かしてみる事もあるし、行き詰った時はそれ以外に目を向ける事で気分転換になったりします。」

長身に赤い髪がインパクト大ですが、ファッションのコンセプトはありますか。

「割と何でも思いつきで動いちゃう方で、『今日、髪赤くしちゃおう!』と真っ赤に染めた日から早数年・・・。多分自分の中でもしっくりきたんでしょうね。メリットはこの髪のお陰で顔を覚えてもらいやすいってことかな。やっぱり印象に残るみたいで(笑)」

赤い色に対して、何か思い入れがあるのでしょうか。

「赤に心惹かれる、というか執着してしまうのは多分母親の影響ですね。物凄くこだわりが強い人で、赤い色の物ばかりを私に持たせたんです。今思い出してみても不思議なくらい園服とか靴とか鞄まで、なんでもかんでも真っ赤!他の子がピンクとか水色のファンシーな雰囲気のバッグを提げてる隣で、郵便バッグみたいな鞄を掛けて通学していました。その頃は、アッコちゃんとかサリーちゃんの絵が描かれた鞄を持っている子たちが羨ましかったです。だけど、大人になった途端になぜだか赤が気になってしまうようになって・・・終いには髪や唇まで赤くしちゃった(笑)だからTENGAも初めて見た時から気になってはいたんです。」

デザイナーを務めるファッションブランド「VIVE VAGINA (ヴァイブヴァギーナ)」について教えて下さい。

「女性器を『すべての人が必ず通る場所』とし、それを模したヴィジュアルをブランドのロゴに掲げています。皆さんも一度は目にした事があるかと思うんですが、二重丸に縦線の太陽みたいなあのマーク、よく公園の壁とかに落書きされていますよね?子どもの頃は何が描かれているんだかさっぱり分からなかったんですが、何かのきっかけで何を示しているかを知った瞬間にある種の融和感があったんです。『景色が変わる』というか、向こう岸に渡った感覚ですね。もしかして、これはTENGAも近いところがあるんじゃないかと思っているんですが・・・」

例えば、どんなところですか?

「TENGAのロゴや商品のイメージって、街やインターネットだったり色んなところに散らばっていて、意識しなくても知らず知らずのうちに、何らかの形で視覚に刷り込まれていると思うんです。それがあるタイミングでTENGAが何のための道具であるかを知った瞬間にスイッチが切り替わるというか、『あ、あれね!』って腑に落ちるような感覚。実は、“VIVE VAGINA”でもそういう所を狙っていて、ブランドのロゴを見てすぐにピンとくる人もいれば、もちろんそうじゃない人もいます。知り合いの女の子とかに『どんぐり?』って聞かれることもありますし(笑)そういう子に意味を伝えてあげると、『あっ!』って感じで視界が開けて、こっち側にぴょんって渡ってきた感じがするんですよ。この感じが好きですね。」

「VIVE VAGINA」の今シーズンのテーマについて教えて下さい。ひとつひとつのモチーフに意味が込められているのは何か狙いがあるのですか?

「人がモノを手に取るとき、それ自体が“美しい”とか“可愛いらしい”という事だけが、モノに惹かれる理由ではないと考えています。込められた想いだったり、作り手の概念がより一層魅力的に見せてくれるんです。例えば今期は、中国の陶磁器の模様の白地に青で柄が描かれた『ブルーウィロー』という伝統的なパターンをモチーフに展開しているんですが、その柄ひとつひとつに物語が込められているんです。ストーリーを知った上で手に取ってもらうことで、また違った見え方がするのではと思います。以前ハンドメイドでミサンガを制作した際、十字のデザインになる部分をあえて不吉とされる数字である6目に揃えて編んでみました。そうやって、ひとつひとつのモノにちょっとした意味を与えて、手に取る人々の反応を見るのが楽しいですね。これからも、持ち主がその意味を誰かに伝えたくなるようなモノを作り続けていきたいと思っています。」

si ouxさんの周りでTENGAの話題が出ることはありますか?

「海外からきたアーティストがお土産にたくさん購入して国に帰っていった・・・という話はよく聞きます。きっと、TENGAのデザインやコンセプトがあちらの人たちの目にも新鮮に映るんでしょうね。日本人ってどうしても自虐的で、欧米の方が性的にオープンで進んでいるんじゃないか?って思いがちですが、クローズであるからこそ独自の文化が発展していく土壌が生まれると思っています。その上で技術や科学の進歩の手を借りて、他の誰もが想像しないようなものを創り出す。TENGAなんてまさにそういう所から生まれた存在じゃないですか?個人的にあまり誰かと性的な話題について話す方ではないのですが、だからこそひとりになった時はじっくり考えたり、色々と貪欲に情報を探してみたりします。人と共有するのが難しいってジレンマもあるけれど、隠されているからこそ広がる可能性も強く感じています。」

irohaのようなグッズやセルフプレジャーという行為が、もっと女性自身に受け入れられるためには何が必要だと思いますか。

「まずは既存のイメージを払拭することが必要だと思います。皆がアダルトグッズに対して持っているマイナスの印象を、少しでもスタイリッシュな方向に移動させるのもひとつの近道なんじゃないでしょうか?irohaに関してもデザインの可愛さで、かなりその敷居が取り払われていますよね。パッケージも一見するとコスメみたいだし。私も服のデザインをしているので、細部まで手を掛けて作られているのがよく分かります!あとは購入場所も重要ですよね。インテリアショップとかで家具や小物を見る延長線に置いてあれば気軽に手に取れるし、シーンをイメージしやすくて買い易いはず。仕事だったり人間関係だったり、誰もが毎日気を張って生きている現代。だからこその『セルフプレジャー』というか、下着や寝具だったり、人に見せるわけじゃない『自分のため』のアイテムや空間にこだわってみて欲しいですね!」

si oux(スー)

si oux(スー) モデル/デザイナー

8月23日生まれ
山梨県南アルプス市出身

企業戦⼠としてIT系ベンチャー企業にて勤務する傍ら、DJとして数多くのパーティーにて活動中 NICKI MINAJやRihanna、2NE1などシーンを彩る著名⼈が来⽇した際は必ず⽴ち寄り、 LADY GAGAがラブコールを送り続けている事でも有名な独⾃のスタイルを提案し続ける原宿のカリスマ的ショップ[Dog]の2号店[secret dog]のスタッフを勤める。
⼥性器をイメージしたブランドロゴでお馴染みの[VIVE VAGINA]のデザイナーという側⾯も持つ。さらにNYLON JAPANのオフィシャルナイロニスタとしての活動、モデルとしても多⽅⾯にて活動中。

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